販促に効果を発揮するツールの一つがチラシです。しかし、チラシ制作を外注すると、デザイン料などの製作費が想像以上にかかるため、チラシは諦めているという方も多いのではないでしょうか。パソコンを普段使っている方であれば、これまでチラシを作ったことがない方でもチラシ作成は難しいものではありません。

今回は、チラシの内容の吟味やレイアウト作成、印刷方法などチラシの作り方の手順を徹底紹介します。

チラシの主な作成手順

チラシの作り方の主な手順は次の通りです。

  • 1.チラシの内容を企画する
  • 2.チラシに入れる写真やイラスト・キャッチコピーを準備
  • 3.レイアウト作り
  • 4.ソフトを使って実際にチラシをデザインする
  • 5.チラシの印刷

一見すると大がかりに思えますが、企画の部分をしっかりと吟味し、内容を絞って丁寧に行えば、読む人に伝わりやすいチラシ作りは可能です。順を追って説明していきます。

チラシの内容を企画する

チラシを配布する目的は、自店のことを知って欲しい人にその情報を的確に伝え、自店の商品・サービスを利用してもらうことです。そのため、誰に何をどのように伝えたいかというターゲット設定と情報整理が重要となります。

チラシのターゲットと目的を決める

まず必要なのは、チラシのターゲット層と目的の絞り込みです。ターゲット層を絞り込む際には、「5W1H」を用いることが有効とされています。

ここでの5W1Hとは、以下のことを指します。

  • When(いつ):告知内容の実施期間など
  • Where(どこで):開催場所(店舗、会場など)
  • Who(だれが):ターゲット層
  • What(なにを):告知内容
  • Why(なぜ):なぜそれを実施するのか
  • How(どのように):告知内容を利用する方法

これらを一つずつはっきりさせることで、チラシそのものの方向性も明確になっていきます。

チラシ作成に必要な情報を揃える

5W1Hを明確にしたうえで、チラシを作成する際にどのような情報を記載するかを整理していきます。デザインを定めるためには、チラシの中に入れたい文言や数字、紹介したい商品やサービス、写真やイラストなど、必要な内容を先に洗いだしておき、情報の優先度をつけておくことが大切です。

また、告知内容以外にも店舗の住所や地図、営業時間など、店舗を知ってもらうための情報の整理も行いましょう。

チラシに入れる準備写真やイラスト・キャッチコピーを準備

チラシに記載するために必要な文字情報が集まったら、視覚的な情報となる写真やイラスト、パッと目を引くためのキャッチコピーの準備をします。

視線を集めやすい写真やイラストを準備

告知したい商品・サービスに関する写真やイラストを載せることで、文字情報を読まなくても何を伝えたいかがひと目でわかりやすくなります。具体的には以下のようなものがあります。

  • 商品やサービスの写真
  • 担当スタッフや社員の写真
  • 紙面を装飾するイラスト
  • お客様の写真やお客様が商品を利用している事例写真
  • 愛着の枠キャラクターやイラストなど

このような視覚的な情報をうまく取り入れて、文字だけの平坦なレイアウトにメリハリを与えることができれば、視線を集めやすくなります。

キャッチコピーは簡潔に伝わりやすさを意識

商品・サービスの魅力を伝えるためのキャッチコピーは、たった数文字で考えなくてはならないため意外と難しいものです。ただし、自前でチラシを作るのであれば、プロ並みに仕上げようとする必要はありません。商品・サービスや自店の魅力が伝わり、ターゲットが抱える悩み解決に結びつくような簡潔でわかりやすい言葉を意識するのがポイントです。

例えば、「20代男性の方必見!」や「〇〇の買い替えを検討中のあなたに!」など、「自分に関係のある内容だ」と興味関心を惹くようなフレーズや、「もっちりツヤツヤのごはん」「お肌のカサカサが気になるこの季節に!」のようにオノマトペを活用したフレーズなど、誰に伝えたいかを考えてみるとよいでしょう。

キャッチコピーの考え方やアイデアについては以下の記事を参考にしてみてください。

魅力的なキャッチコピーの考え方やアイデアを出すためのコツを紹介

レイアウト作り

チラシに載せる内容が決まったら、いよいよチラシのレイアウトです。レイアウトの時点ではいろいろ手を加えられるように、白紙に手書きで下絵を描くような感覚で進めていくと作りやすいでしょう。

チラシレイアウトの基本は3ブロック

チラシ作成の一般的な考え方として、レイアウトは3分割するのが基本とされています。例えば、チラシ一面を3分割にして、「キャッチコピーなどのタイトル部分」、「写真配置部分」、「商品・サービスの説明や情報部分」、とはっきり分けることでメリハリのあるわかりやすい紙面になります。その3分割の一つ一つをさらに3分割にすることで、部分ごとの配置もしやすくなります。

チラシレイアウトの基本は3ブロック

また、横書きチラシの場合は「Z」の形、縦書きチラシの場合は「N」の形で目線が移動するという流れを意識してレイアウトすることもすっきりとした紙面につながります。
目線の流れを表すZ型とN型

カラーは3色で70:25:5の配分

カラーは3色で70:25:5の配分でまとめる
カラーのチラシを作成する際は、カラフルに作りたくなりますが、色は使いすぎずに3色を基本に進めるとよいでしょう。3色の配分は、チラシ全体のベースカラーは70%、見出しや文章のメインカラーは25%、アクセントや強調したい部分は5%にすると、まとまりのあるビジュアルとなります。「配色は3色、70:25:5」を頭に入れながら進めましょう。

ソフトを使って実際にチラシをデザインする

いよいよ実際のチラシ作成です。チラシデザインを作れるソフトはさまざまありますが、最初からハードルを上げる必要はありません。自身のパソコンやタブレットなどの習熟度や使い慣れているソフトかどうかによって、自分に合ったものを選びましょう。

ソフトやアプリ、またデザインの知識や技術によって作れるデザインには差がありますが、初心者でもテンプレートによってクオリティの高いチラシ作成ができるサービスもあるため、デザインが苦手な方はテンプレートや初心者向けのものを探してみるのもよいでしょう。

カフェのチラシデザイン例
感謝祭のチラシデザイン例

デザイン専用ソフトを使う

プロのデザイナーが多く用いているのが、テキストと画像のレイアウト用のアプリケーションの「Adobe Illustrator」と、画像編集用のアプリケーションの「Adobe Photoshop」です。それぞれプロ仕様のアプリケーションであるため、微細なデザイン調整ができ、高品質なチラシ作りが可能です。

ただし、プロも使用するアプリケーションを未経験から覚えるにはかなりハードルが高くなります。また、現在はパッケージ版は販売されておらず月額や年額などの契約プランになることから、費用的にも導入が可能かを考える必要があります。無料体験版もあるため、気になる方はまずは試してみてから実際に導入するかを検討するとよいでしょう。

WordやPowerPointでも作れる

Adobe製品には手が出ないという場合でも、Microsoft OfficeのWordやExcelが既にパソコンに搭載されているのであれば、WordやExcelを用いたチラシ作成は可能です。

Microsoft Officeには、「楽しもうOffice」というテンプレート作成の公式サイトがあり、その中にはチラシ・ポスター用のテンプレートも備わっています。

参考:Office テンプレート – Microsoft Office のテンプレート – 楽しもう Office

テンプレートを用いなくても、WordやExcelの図形やワードアートを用いたり、事前に用意した画像を配置したりすれば、チラシデザインの見栄えも上げることができます。

チラシ作成サイト・アプリを利用

近年では、低価格で簡単に自店のチラシを作りたいという声に応えたチラシ作成サイトやアプリケーションが多く登場しています。

オンライン上でテンプレートを用いてチラシのデザインからPDF保存までが一度にできるオンラインサービスには「Canva」「FotoJet」「Picky-Pics」などがあります。いずれも書体や背景などを豊富な素材から選ぶことができます。ただし、無料で利用するには制限があり、アカウント登録が必要なものもあります。「チラシ 作成サイト」などでネット検索するとさまざまな情報が見つかるので、見比べながら検討するとよいでしょう。

Canva公式サイトはこちら>(2023年6月時点)
FotoJet公式サイトはこちら>(2023年6月時点)
Picky-Pics公式サイトはこちら>(2023年6月時点)

チラシの印刷

チラシのデザインまで全て完了したら、最後にチラシを実際に印刷します。印刷の手段としては、自宅のプリンターやコンビニでできるプリントサービスの活用と、印刷会社に依頼するという2種類があります。目安としては、100枚を超える印刷物の場合は印刷会社を利用する方が質のよいチラシが割安でできます。

自宅のプリンターやプリントサービスを利用

100枚以下でチラシを印刷する場合は、自宅のプリンターやコンビニのプリントサービスを利用する方が時短で手軽に印刷ができます。

一般的な家庭用プリンターも発色のよい高品質な印刷ができるものが多く出回っています。ただし、高品質である分だけトナーも多く消耗するため、トナーカートリッジの予備が必要です。

一方、コンビニのプリントサービスを利用する場合は、USBなどの記録メディアに保存したデータを持ち込むか、コンビニと提携したインターネットサービスであらかじめデータを送信するという方法があります。

チラシが印刷できる会社に依頼

印刷会社でのチラシ印刷は、100枚から受付という会社が多く見られます。金額は会社の実績や売り方によって幅があり、スピード・金額・品質のどれを優先したいかによっても異なります。ただし、印刷工場を持っている印刷会社であれば、家庭用プリンターよりもはるかに上質な印刷が実現するので、100枚以上で品質を優先したいのであれば、印刷会社に依頼するのがおすすめです。

デザイン事務所 AMIXが運営しているサービスのASOBOAD(アソボアド)では、チラシデザイン・フライヤー・ポスター作成をはじめ、パンフレット・名刺やショップカード等の各種印刷物のデザイン制作、印刷が可能です。

参考:デザイン制作依頼はASOBOAD® | 印刷物(チラシ/ポスター/パンフレット)・ロゴ・動画・パッケージ
(2024年2月時点)

効果的なチラシ作りのポイント

効果的なチラシ作りのポイント
  • チラシ作りのポイント①:デザインはターゲットを意識する
  • チラシ作りのポイント②:印象的なチラシを参考にする

チラシの作り方をひと通り覚えたものの、さらに効果的なチラシにするコツがわからないという方も多いのではないでしょうか。最後に、より効果的なチラシを完成させるポイントを紹介します。

チラシ作りのポイント①:デザインはターゲットを意識する

チラシは、見てほしいターゲットによって適切なデザインが異なります。文字の大きさや色使い、写真の見せ方などの細かい要素から、「売り込み感が強くないか」「ユーザー目線で書けているか」などの訴求の仕方まで、ターゲットにあっているかをよく確認しましょう。チラシを手に取った際に「自分に関係のある内容だ」「気になるから詳しく読んでみよう」と思ってもらえるような作りになっているかどうかが大切です。

チラシ作りのポイント②:印象的なチラシを参考にする

日常で目にする、新聞の折込チラシやポスティングチラシなどのあらゆるデザインの中で、よいと思ったものや特に印象的だったもの、競合店のチラシなどを参考資料として保管しましょう。それらのレイアウトやキャッチコピーなどをデザインのアイデアとしてストックしておけば、いざチラシを作成するとなった時にイメージがしやすくなります。

また、そのように普段から意識的にデザインを見る癖をつけて、数多くのデザインを目にしておくことで、自分のアイデアとしてさまざまな組み合わせも浮かびやすくなります。色使いや書体の違い、大きさによるメリハリや、写真の加工の仕方など、複数のチラシを見比べて、何が魅力的なのが、何に目を引かれるのかを考えてみましょう。

まとめ

今回は、販促に効果を発揮するチラシの作り方について、企画から印刷まで順を追って紹介しました。

チラシ作成というとプロに任せるものと考えがちですが、コストをできるだけ抑えるためにも、どのような工程を踏むものなのか、チラシ作成を一度経験してみるのがおすすめです。

A4サイズなどの小さなチラシ一枚でも、企画から素材選び、言葉や写真の選定、レイアウト、印刷などさまざまな工程があります。自店のコンセプトが既に定まっているのであれば、何を誰にどのように訴求したいかといった「5W1H」の設定もスムーズにでき、レイアウトや訴求内容の優先順位も決めやすくなります。

レイアウトのためのソフトや印刷についても今では安価にできるサービスがさまざま登場しているので、無料でできる範囲から気軽に始めてみて、今後の販促計画に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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