ペットショップでは動物やペット用品を販売したり、トリミングといったサービスを展開しているショップも数多くあります。そのため、ペットショップのサービスによってはペットをこれから飼いたい人、既にペットを飼っている人にも利用してもらえるといった特長があります。競合が多いペットショップで集客をするにはオンライン広告、オフライン広告とさまざまな方法があります。

今回はペットショップの広告・集客におすすめな方法と広告に関する注意点を詳しくご紹介します。

ペットショップの広告・集客方法(オンライン)

インターネットが普及したこともあり、ペットショップを探す手段としてスマートフォンやパソコンを使って検索をする人が増えています。

インターネットで検索をした際に、インターネット広告がよく掲載されています。インターネット広告は検索結果の上位に表示されたり、バナーとして掲載することで視覚的効果が高いため、特に新規顧客の獲得におすすめです。まずは、オンラインによるペットショップの広告・集客方法や費用感についてご紹介します。

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録する

ペットショップの広告・集客方法の一つ目はGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)です。Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、Google検索やGoogleマップなどに会社や店舗の情報を表示できるサービスです。無料で登録ができ、会社や店舗の営業時間といった基本情報や写真の掲載も可能です。

また、店舗を利用した顧客が口コミを投稿することもできます。口コミは、「清潔な店内でよかった!」といった良い口コミだけでなく、「接客の仕方がよくなかった」といったネガティブな口コミも掲載されます。

無料で集客できるメリットがある一方で、すべての口コミが掲載されることは新規顧客の獲得に悪い影響を与えるというデメリットもあります。ポリシーに反するコメントはGoogleに口コミの削除申請をすることもできますが、改めて自店の改善点ではないか、前向きにとらえて改善することで、今後の口コミにも良い影響が生まれるでしょう。

バナー広告を利用する

バナー広告とは検索エンジンやウェブサイトにある広告枠に掲載する画像広告のことを指します。バナー広告を設置することでウェブサイト上でより多くのユーザーに自店のことを知ってもらったり、自店のホームページへの訪問率を上げる効果が期待できます。このバナー広告には「クリック型」「インプレッション型」「成果報酬型」「月額保証型」の4つの種類があります。

バナー広告の種類 内容
クリック型 ・バナー広告がクリックされると広告費が発生する
・1クリック約10円~数百円ほど
インプレッション型 ・バナー広告がユーザーの目に触れると広告費が発生する
・1インプレッション約0.5~100円
成果報酬型 ・バナー広告をクリックした後に商品の購入・見積りの申し込みなどが成立した時に広告費が発生する
・成約した価格の約20%~40%
月額保証型 ・毎月固定の広告費を支払うタイプ
・料金は媒体によってさまざま

バナー広告の制作費用は300pxのもので約3,000円程度が相場と言われています。誰をターゲットにするのか、何を伝えたいのかによっても広告のデザインは変わるため、デザインや広告の専門知識がある発注先に相談の上、作成してもらうといいでしょう。

参考:バナー制作の平均費用と料金相場【2021年最新版】│発注業者比較なら【アイミツ】

リスティング広告を利用する

リスティング広告とはユーザーが検索をしたキーワードに連動し、サイトの上部に表示される広告のことを指します。検索結果の上位に表示させることでユーザーのクリック率を上げる効果が期待できます。リスティング広告の費用相場は20~30万円程度と言われていますが、業界やキーワードによっても費用は異なります。

参考:リスティング広告とは?費用の相場や運用のやり方をわかりやすく解説

ウェブサイトを作る

ペットショップにおいてウェブサイトは、インターネット上のお店の顔とも言えます。前述したバナー広告やリスティング広告も、広告をクリックすることでウェブサイトに移動するため、ウェブサイトがあってこそ活用できる手段です。

ウェブサイトは店舗の認知度を高めたり、どういう店舗でどういう種類の動物を扱っているのかユーザーに伝えることができます。例えば、トリミングサロンの併設や扱っている動物の写真や性格など、詳しい情報を掲載することができます。

ウェブサイト作成の費用としては、簡易的に作成するのであればウェブサイトを維持するために必要なサーバー代が月々1,000円程度と、ウェブサイトのURLのようにネット上の住所を指すドメイン代が年間で数千円程度かかります。

プロにウェブサイト作成を依頼する場合は3万円~のものもあったり、20万円~のものもあったりと制作内容によってさまざまです。中でもオンラインで商品を販売するECサイトの場合、制作費用は50万円~と通常のサイト制作よりも高くなる傾向があります。

参考:知っていますか?こんなにかかる、ホームページの運用コスト-あきばれホームページ作成大学

参考:【相場早見表つき】ホームページ制作の相場と損しない3つのポイント徹底解説│LISKUL

SEO対策でライバル店に差を付ける

ウェブサイトを作成しても必ずしも自店のことを多くの人に知ってもらえるとは限りません。理由は、検索エンジンで「ペットショップ」と検索するとわかるように、全国に多くのペットショップがある分、ライバル店もウェブサイトを運営している可能性があるためです。

ライバル店のペットショップと差を付けるためにはSEO対策がおすすめです。SEO対策とは、検索エンジンの検索結果上位に自店のウェブサイトを表示させることで、サイトに訪れる人を増やすことを指します。費用がかかるバナー広告やリスティング広告とは違い、SEO対策は費用をかけずに行うことができます。

SEO対策の1つとしてコンテンツを充実させることがあげられます。例えば犬種別の飼い方についてブログを作成し、顧客の悩みや疑問に寄り添うといったことができます。

SNSを利用する

ペットショップの集客にはSNSもおすすめです。SNSは無料で始められ、キャンペーンの宣伝やトリミングのビフォー・アフターの写真を掲載するなど、SNS投稿を通じて顧客の反応をチェックすることができます。また、気軽にコミュニケーションを取れるといった利点もあるため、SNSから問い合わせを受けることもあるでしょう。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は140文字の文字と画像・動画が投稿できるSNSです。限られた文字数でいかに魅力的な投稿ができるかがポイントになります。そんなX(旧Twitter)の特長は「拡散力」です。「いいね」や「リツイート」といった機能があるため、フォロワー以外の人にツイートを見てもらえる機会があります。そのためフォロワーが数十人の場合でも、ツイートが多くの「いいね」、「リツイート」されると何万・何十万の人の目に触れることもあります。

Facebook

Facebookには個人用のものとビジネス用のものがあります。ビジネス用のものをFacebookページといいます。Facebookページは通常のFacebookと異なり、宣伝や告知ができる無料のサービスです。Facebookは他のSNSと違い実名での登録が基本となります。そのため、企業の住所や電話番号なども掲載することで、ウェブサイトの代わりとして利用することもあります。

Instagram

Instagramは写真や動画をメインとしたSNSです。「#ペットショップ」のように投稿にハッシュタグを入れることで、同じハッシュタグを使った投稿を探すことができるため、自店を知らないユーザーの目に触れる可能性も高まります。また、投稿内に商品と価格を掲載し、クリックすると自店のウェブサイトに移動するショッピング機能もあるため、Instagramを通して商品の購入を促すこともできます。

クーポンの発行もできるLINE

LINEもFacebook同様、企業が利用できるLINE公式アカウントというサービスがあります。LINE公式アカウントではクーポンを発行できる機能があります。例えば「友だち登録記念!ペットフード10%OFF」といったクーポンで新規顧客の獲得がもちろん、タイムラインにキャンペーンやおすすめ商品の紹介をすることもできます。

また、アンケートを実施することも可能なため、ユーザーのニーズを知ることもできます。

ペットインフルエンサーに依頼する

インフルエンサーとは、世間に影響力を与える人のことを指しますが、ペットインフルエンサーとはペット自身がインフルエンサーであることを指します。ペットならではの愛らしさもあり、宣伝色を前面に出すことなく広告を出すことができるため、顧客がネガティブな印象を持ちづらいという利点があります。

費用としては人のインフルエンサーだと1フォロワーにつき2~8円程度で依頼できると言われていますが、ペットインフルエンサーには、はっきりとした相場がありません。なお、フォロワーが10~100万人のマイクロインフルエンサーや、フォロワー100万人以上のメガインフルエンサーのように、フォロワーの数により依頼料も変動すると言われています。予算と実際の費用については、ペットインフルエンサーにアポイントを取り、事前に相談しましょう。

参考:ペットインフルエンサーの影響力と実際のマーケティング事例│インフルエンサーマーケティング研究所(2021年5月時点での掲載内容を参照)

ペットショップの広告・集客方法(オフライン)

ペットショップはペットの販売に限らず、トリミングやペットホテル、ペットのおもちゃなど、近隣の方が利用しやすいサービスもあります。地域密着型のビジネスであるため、旗やチラシといったオフラインでの集客方法もおすすめです。ここでは、ペットショップにおすすめなオフラインの広告・集客方法をご紹介します。

旗・看板を設置する

旗や看板は店舗の顔とも言える存在です。旗や看板をペットショップの入り口や敷地内に設置しておくことで通行人の目に止まりやすくなります。

チラシ広告・ポスティング

ポスティングのようなチラシ広告は近隣地域をターゲットした場合に有効な手段です。ペットの画像や詳細など伝えたい情報を視覚的に訴求することができます。ペット可の賃貸もあるため、ポスティングチラシのように各世帯に配布するチラシはペットを飼育している世帯をターゲットに配布するとより効果が期待できるでしょう。

チラシのデザインは外注して作成してもらうことも可能ですが、スマートフォンやPCのアプリで作成することで、デザイン制作費用を抑えることができます。

マグネットシートを利用した広告

マグネットシート広告は他の集客方法と違い、よく利用する冷蔵庫などに貼れるため広告としての役割だけでなく活用されやすい点も大きな特長です。マグネットシートの制作費用としては4,000円程度が相場と言われています。

参考:結局いくらかかる?【マグネットシート】作成費用目安│アイマート

雑誌・新聞・フリーペーパー広告

雑誌や新聞、フリーペーパーで自店を紹介するといった方法もあります。近年ではペット専門の雑誌を販売していることもあるため、ペットに興味がある人たちに自店のことをアピールできるでしょう。新聞折込チラシやフリーペーパーなどは自店の宣伝だけでなく割引券といったお得な特典をつける工夫もできるため、新規顧客の獲得にもおすすめの集客方法です。

ペットショップ広告に関する注意点

ペットショップの広告では、ペットフードの効果やメリットを伝えることがあります。しかし、紹介の仕方に注意しないと、気づかないうちにNGとされる表現を使ってしまったということが起きかねません。ここではペットショップ広告に関する注意点について紹介します。

規制と法律に注意

ペットフードやペット用品は紹介の仕方によっては薬機法違反になると言われています。例えば、ペットフードによる医薬品的な効能効果と判断される表現は基本的にはNGとされています。

主に、動物の疾病の治療に使用されることが目的と判断される表示
・ ○○病の予防。○○病対策に。

引用:ペットフード等における医薬品的な表示について

直ちに医薬品的な効能効果とは判断されない例:
・ 食事療法が必要な○○○(疾病名)の動物に給与することを目的として ○○(成分名)と○○(成分名)の含有量を調整した犬用のフードです。

引用:ペットフード等における医薬品的な表示について

上記のように疾病の改善や予防に使用されることが目的の表現は、「○○病が改善する」と顧客の誤認を招くため不可となっています。顧客の誤解を招かないためにも、直ちに医薬品的な効能効果と判断されない例のように表記の仕方に注意しましょう。

SNSの炎上に注意

広告の表現によっては炎上してしまう可能性もあります。そのためユーザーの誤解を招くような投稿はしないよう細心の注意が必要です。

例えば、ペットフードやペット用品に関する根拠のない効果を記載したり、誤ったペットの飼育方法を紹介するなどの広告は炎上の恐れがあります。SNSに投稿する前には必ず正しい情報をどうかをチェックしましょう。

まとめ

ペットショップの広告はオンライン、オフラインとさまざまな手法がとれるところが特長です。ウェブでペットショップを探している潜在層にはオンライン集客、近隣の方にはオフライン集客のように、ターゲットによって集客方法を使い分けたり、併用することで集客アップが期待できます。しかし、広告の表記にはNGとされている場合があったり、SNSなどで誤った情報を伝えてしまうと炎上の可能性もあります。

ペットショップの広告は思ってもみないところで違反となる場合があるため、必ず正しい情報かチェックして広告を打ち出すよう心掛けましょう。

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